「米作りの会」2012 田んぼレポート1回目


昨年に引き続き、

 

今年も、奈良市帯解で、田んぼを一反借りて、

 

お友達を集めて、米作りイベントを行うことになりました。

 

 

 

ありがたいことに、20組のお友達ご家族にご賛同いただいて、

 

70名のみなさんと一緒に、田植え・稲刈りをできることになりました。

 

 

 

 

 

 

さて、田植えのときには、苗を泥の中に植え付けるわけですが、

 

その前にその苗を作る作業があります。

 

 

 

<籾撒き(もみまき)> 2012年5月8日

 

「もみ」というのは、かたい殻をかぶったお米の粒です。

 

このかたい殻を取り、その下の薄い皮をとったものを、私たちは食べています。

 

秋にお米を収穫したら、すべて食べるのではなく、来年にまた田植えをするときの「種」にするためにとっておきます。それを「種もみ」といいます。

 

種もみをそのまま田んぼの土にまいても、うまく芽が出ません。

 

最初はプランターに、薄く土を入れて、そこに種もみを植えます(「水稲育養粒」という土を専用の板状のプランターに入れておきます)。

 

そして、少し大きく育ててから、広い田んぼに移してやるのです。

 

 

 

この、種もみを植える作業を、「もみまき」といいます。

 

Img_5312

 

 

 

こちらは、機械でもみまきをしているところです。

 

左から土を入れたプランターが流れてきます。

 

黒いところに種もみが入っていて、1つのプランターに約150粒の種もみをまいてくれます。

 

トラクターで植えた場合は、この1枚から約30kgのお米が収穫できるという計算です。

 

萩原農園では、900枚のプランターにもみまきをしました。

 

私たちは、そのうち20枚のプランターを使わせてもらいます。

 

Img_5314

 

 

 

 

 

 

この種もみですが、

 

農家さんでは、ご自分の田んぼで昨年収穫したお米の種もみを残しておいて使う場合と、

 

種もみを農協から買う場合があります。

 

 

 

よい種もみは重いといいますが、

 

一定濃度の塩水につけて、浮いたものは取り除き、沈んだものを使うという選別方法があります。

 

農協から買い付ける種もみは、選別されているので、発芽率90%です。

 

農家さんがご自身の種もみを無選別で使われたときの発芽率は、70%とのことです。

 

萩原農園さんでは、両方を使われているとのことでした。

 

 

 

 

 

自身の田んぼの種もみを毎年使った際に、連作障害が起きないのか?

 

ということを、農協の方に聞いてみました。

 

すると、収穫量が落ちるという連作障害が起きたというのはあまり耳にしないが、

 

米が白濁してくるとおっしゃっていました。

 

白濁すると味が落ちるそうです。

 

 

 

極端に安いお米は、白濁しているでしょ?といわれました。

 

(そういう色の観点で見たことは今までなかったので、そうなんだ!と思いました。)

 

「白濁すると、もち米に近づく。だから白くなる。」とおっしゃっていました。

 

そもそも、日本に伝来してきた米はもち種で、そこから品種が変わってきているから、

 

うるち種であったとしても、遺伝子的にもち種に近づいていくのかなぁというお話しでしたよ。

 

 

 

          

 

 

 

<苗代(なわしろ)> 5月10日

 

苗代というのは、実際田植えをする田んぼではない場所で、

 

種もみを苗になるまで育てる苗床のことです。

 

まず、水がひかれた泥状の用地を、ならします。

 

そこに、小さい穴があいているビニールをかぶせ、

 

Img_5367

 

 

 

もみまきしたプランターをのせていきます。

 

Img_5368

 

 

 

泥の中の水が、ビニールの穴を通って、プランターの土に吸い込まれ、

 

種もみはその水を吸って芽を出します。この後、ビニールハウスのようにビニールをかぶせていきます。

 

 

 

苗代をする田んぼは、実際に田植えをする田んぼより、すご~く狭く、

 

「えっ??このスペースで、それだけの田んぼをまかなう苗ができるの??」

 

というほど、所せましと900枚のプランターがずらりと並べられています。

 

苗が10~13㎝になるまで、ここで育てて、いよいよ田植えとなります。

 

 

 

 

 

 

萩原農園では、50枚(反)もの田んぼを管理されています。

 

この900枚のプランターでできた苗を振り分けていくわけですが、

 

そのときに、もち種とうるち種は隣合わせの田んぼにしないとおっしゃっていました。

 

その理由は、花粉が飛んでいって、交雑してしまうからです。

 

 

 

また、今ではもみまきや苗代をせずに、

 

苗を農協から買い付ける農家さんも多いということです。

 

 

 

→昨年のblogに、詳しく苗代について記述しました

 

コチラ(苗代の日)

 

コチラ(苗の生長)

 

 

 

 

 

          

 

 

<田おこし>

 

苗代の作業が終わってからは、

 

田んぼにする場所の土を、苗を植えるのによい状態にしておく仕事があります。

 

昨年、稲を刈り取った後の田んぼはそのままになっているので、

 

土がかちんこちんで、草もぼうぼうにはえています。

 

トラクターで、土を深く掘り起こして、土をやわらかくします。

 

これを「田おこし」といいます。

 

 

 

          

 

 

 

<代(しろ)かき>

 

田おこしをした田んぼに、水をはり、

 

機械でかき混ぜて、どろどろにして、平らにならしていきます。

 

これを「代かき」といい、「代(しろ)」とは田んぼのことを指します。

 

 

 

 

 

 田植えの日が楽しみです♪