いちごセミナー無事終了しました(2009.4)


奈良 帯解の 萩原苺農園にて、

 

いちごセミナーを開催しました。

 

Img_44821_2

 

萩原苺農園さんは、普段いちご狩りができるような

 

観光農園ではありません。

 

出荷のみを行う農園なのですが、

 

今回、縁あって、このようなセミナーを行わせていただくことになりました。

 

 

 

この日は、4月とは思えない暖かさで、ぴっかーんと空も晴れて、

 

そんな中で、緑に囲まれて、気持ちのいい一日となりました。

 

 

 

30名の方にご参加いただきました。

 

 

 

同じ職場で、食品や栄養関係の講師をされている先生方や、
私が教鞭をとっている学校のフードコーディネーターコース、食育コース、調理師学校の卒業生のみなさんとそのお友達などが来てくださって、

 

とても盛り上がったセミナーとなりました。

 

ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

はじめは、農園主 萩原さんから 「いちごのなぜ?なに?」のお話をしていただきました。

 

そのお話の中で、きっとみなさん最も衝撃だったのが、

 

「いちごはどうやって株を増やすのか?」

 

ということではないでしょうか。

 

子供の頃、いちごの果実についている種をさして

 

「この種から、いちごってできるのかな?」とお母さんに聞いた記憶はありませんか?

 

もし、この話を聞く前の私なら、

 

「いやいや、それはできないよ。」と答えていたと思います。

 

 

 

それは、違うんですよ!

 

 

 

というのが、今回のお話。

 

ここでしゃべってしまいたい気持ちもありながら、

 

来年にまた開くセミナーのために、ぐっと飲み込んでおきます。

 

 

 

いちごの苗や果実を見せていただきながら、

 

繁殖についておうかがいした話に、

 

一同、どよめき~w(゚o゚)wでした。

 

 

 

こういう話って、

 

食材事典にものってないんですよね。

 

やはり、農業をされている方に、実際に生きたお話を聞くということの大切さ、そして今回の経験の貴重さを身にしみて感じました。

 

 

 

もっと、いろんな方に知ってほしいし、

 

子供たちにも、体験を通じて、伝えていってあげたいな~と強く感じました。

 

 

 

 

 

 

そして、わっくわくの

 

いちご狩り をさせてもらいました!

 

今日のために、ハウス一棟のいちごを超完熟状態に持っていってもらいました。

 

しばらく採らずにおいていただいていたので、

 

萩原苺農園さんにしてみれば負担であり、

 

このご好意に感謝でした。

 

Img_52791_2Img_52851_2

 

 

 

こちらのいちごは、年末のお歳暮時期に、

 

大阪高島屋で、1箱5000円で売られているんですよ。

 

ひゃ~~

 

そのいちごは、糖度が高く、大きく、真っ赤ないちごになるように育て、選ばれしものだけが収穫されていくとのこと。

 

 

 

つまりは、今日のいちご狩りは、

 

そのすばらしいいちごを輩出した苗が作っているいちごということで、

 

皆のテンションは上昇ぎみ!?

 

 

 

でも、素人が、とにかくでかいいちごといって探し当てても、

 

最も甘いわけではなく、

 

農園の方のお話しでは、
「案外こんな風に、小さめで、形がいびつで、へたが反り返っているようなものが、うまかったりするんですよね~」

 

ということで、

 

う~ん(゚ー゚;) 目移りしちゃうよ~

 

 

 

こちらで育てている 章姫(あきひめ)という品種は、

 

特に、果実の表面がやわらかいということで、

 

それが完熟しているんだから、

 

表面がぴんと張りがあるものでも、

 

指ではさんだだけで、表面が崩れてしまうほどやわらかいんです。

 

それを口に含むと、やわらかなのはもちろん、

 

あま~く、みずみずしくてジューシー!

 

 

 

酸味が抑えられた品種なので、甘味がダイレクトに伝わってきます。

 

フルーティー あま~い!

 

 

 

必死に食べちゃいました

 

 

 

どんないちごでも同じことがいえるのですが、

 

今回のように、超完熟にしてしまうと、スーパーに出荷できません。

 

つまりは、スーパーで売られているものは、完熟の手前で摘み取らなくてはいけない。

 

 

 

それは、いちごのやわらかい表面が、輸送の際につぶれてしまうことを避けるために仕方がないのです。

 

すると、完熟にするより、甘味が落ちますよね。

 

 

 

だから、こんな風に、農園で完熟をいただけるなんて、

 

めったにない機会ということで、

 

気合いが入るんですよね~

 

 

 

 

いちご農園では、しゃがんで収穫し続けると腰を痛めるので、

 

こんな風に腰の高さまで棚を上げて栽培するスタイルが多いのですが、

 

Img_45101_2

 

今回は、本来の地面に這うように生えているハウスで、収穫させていただきました。

 

ちびっこがお母さんについてきてくれていたので、

 

子供たちには本来のいちごの姿を見せれてよかったとおもいます。

 

Img_52801_3Img_52871_2

 

 

 

こちらでは、農薬を使わないような工夫もされています。

 

たとえば、そのひとつに、

 

害虫の天敵となる生き物を使って、害虫駆除するとか・・・

 

 

 

いちごって、りんごやみかんのように皮をむいて食べるわけではないので、

 

どうしても農薬って気になるところですが、

 

こうして、信頼できる農園の方から直接買うことができるのが、

 

一番安心ですよね。

 

 

 

 

 

 

最後に、萩原さんから、

 

農業に携わるおもしろさ、農業への熱い想いをお聞かせいただきました。

 

非常に興味深い話で、もっと聞きたかったくらいです。

 

 

 

今回のセミナーを通じて、

 

店頭でいちごを見る目が変わりました。

 

 

 

このいちご1パックに、かけられる農園の方の労力、そしてこれには想いがのっかっているんだなあ、と感じると、

 

何気なく食べていたいままでの私に、ごめんなさいという気持ちと、

 

それはいちごに対してだけでなく、

 

すべての食べ物に対して、

 

人はもっと感謝すべきなんだな、ということです。

 

 

 

そんな話は当たり前のように聞こえるかもしれませんが、

 

このような体験を通して、それを痛感すると、

 

心の真ん中に、ずどーんとそのことが落ちてくるって感じです。

 

 

 

私がそう思っていれば、

 

周りの人達、子供たちに、その想いが伝わるでしょう。

 

 

 

今日の経験を、もっと多くの方にしてほしいなと思う一方で、

 

まず、食の仕事に携わるわたしが、この経験ができて本当によかったなあと強く感じました。

 

 

 

このような食農体験は、これからもどんどん企画していきたいなと思っています。

 

 

 

いちごについては、来年は幼稚園や小学生の子供たちに対しても

 

セミナーをやりたいなとたくらんでいます。

 

 

 

次回セミナーは、お茶についてで~す。