若手農業家さんとのイベントを終えて思うこと


食育イベントを終えると、考えさせられることがたくさんあります。

   

 

その日、体験したこと、感じたことが、

家に帰ってから、じわじわと心に染み入ってくる。生活に染み出してくる。

昨年、奈良市4Hクラブさんと行なった、

大和伝統野菜 丸ナスの収穫イベント

でも、そうでした。

 

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イベントの企画・運営がかなり大変だったし、農業についてさらに考えたり、子供たちのために自分にできることってなんだろうとか、

イベントが終了しても、私の中で、イベントはずっと続いていたのです。

 

       

イベントの後に、丸ナス農園の松本さんから

一通のメールをいただきました。

私はその内容にものすごく感動して、感動して。

実は、この一年の間、メールを大切にして、何度も読み直してきました。

       

先日、松本さんにお会いしたときに、

一年前のこちらのメールにあまりにも感激したので、

私のブログにアップしてみてもいいですか?とお尋ねしてみました。

ご快諾くださったので、一部ですが、アップします。

本当は自分一人のものにしようと思っていました。

こんな風にアップするなんて、とんでもない。大事にしたかったのです。

一年間温めてきて、なぜ今?といわれそうですが、

イベントで、参加者が感じる気持ちは想像できると思いますが、

生産者の方だって、心を動かされる。

これを、私の言葉では、伝えきれないからです。

イベントは、参加者に楽しんでもらって、

それで終わりではないということです。

           

 

 

 

 

 

言葉の受け取り方、感じ方は人さまざまですし、

 

私がこの言葉の何に感動したのか、それを伝えることすら難しいのに、

 

 

 

アップした今も、実はこうしてよかったのかと考えこんでしまっている私ですが、

 

 

 

松本さんの、謙虚で、誠実で、やさしくて、まっすぐなお人柄

 

 

 

それをものすごく感じているからこそ、

 

 

いただいたメールに感動したんだと思います。

      

私がお送りしたメール

(前略)

特に、「私たちはみなさんが求めてくれる限り作り続けます。みなさんが必要としなければ作れません」のくだりが、かなりみんなの胸に響いたようです。

自分たちは今まで買い手の意識しかなかったので、

その言葉で農家さんの立場に立つことができたような気がします。

イベントが終わってからこの言葉に考えさせられ、感動したというメールがきています。

参加者の中に、応援したいという気持ちも芽生えているのも感じます。

こんな風に農家さんが「伝える」場が、もっとあってもいいと思うし、

それを聞きたい消費者もいる。

それが今回のイベントの手ごたえとして感じました。

       

松本さんより

感動なんて、むしろ恐縮しています。

こちらこそ木村さんのおかげで、
「食育」について本当に考えることができたと今回のイベントを通じて感じました。

日本の農家は家族経営ということもあり
地域に収まりがちになっていて、
考え方も「農家中心、作り手中心」的になっているよう感じます。

また、昨今の農政や世界経済事情(TPPなど)からも
「被害者、弱者」を演じているような気もしてきました(少なからず自分自身もです)。

これでは消費者に対し「大変な思いをして作物を育ててやっている」と我々が言っているようで、情けない気持ちになりました。

だから農業を「守って欲しい、理解して欲しい」ではなくて、
「必要ないのなら作物も農業も廃れていってしょうがないのでは」と考えるようになりました。

そして自分は必要とされる物を、自信を持って送り出せる物を作っていこうとも。

こういう相互扶助、相互理解の考えから先のイベントの発言が自然とでてきたと今は思います。

長くなりましたが、これらは今回のイベントで気付かされたことで、こちらこそ感謝の気持ちです。

まだ考えが纏まった訳ではないし、まだまだ精進していきたいので、また今後とも宜しくお願いします。

       

感涙

 

参加者のお一人から、先日、

「また全く同じイベントがあっても、参加したいくらい楽しかった」

「また丸ナスの収穫に松本さんのところに行きたい」

と言葉をかけていただき、すごくうれしかった。

 

そして、同じように感じている参加者の方たちと松本さんの農園を訪ねることになりました。

 

 

 

普段やらない収穫作業が楽しかっただけではなくて、

 

 

 

私たちは「人」に感動しているのです。

 

 

 

参加者の方が、その後、スーパーで松本農園の丸ナスを探して、あの店にあったよ~と情報交換。

 

 

 

松本さんのすっかりファンになっています。

 

丸ナスがおいしかったのはもちろんなのだけど、

 

それだけではない、松本さんというフィルターを通して見たもの、感じたことに、感動しているからだと思うのです。

 

 

 

 

 

 

そして、これが私の一番言いたいこと。

 

 

 

自分たちが今まであまりにも知らなかったこと、考えが及んでいなかったことの多さに気づかされて、

 

 

 

もっともっと知りたいという気持ちが芽生えています。

 

                           

本日も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

食育(子供料理教室・講演)・調理科学・フードコーディネート

 

Manyoria int’l (マニョリア)

 

 

木村 万紀子
HP www.manyoria.com